仕事人秘録 日本精工名誉顧問、朝香聖一氏(11)
朝香元社長は、欧州勤務を終え日本に戻ってから、経済環境が悪化していたことばかりでなく、組織・体制は10年運営すると制度疲労が起きるということで、また、組織改革・制度改革に取り組まれました。そんな中の2002年6月に日本精工(NSK)の第8代社長に就任されました。
経営には平坦な道はなく、本当に山あり、谷ありの連続で、「経営者は凄い」と私はいつも感じていました。
ちょうど、同時期、私も人事部から広報部の責任者として異動。そこでの最初の仕事が朝香社長(当時)にNSKのグローバル戦略、特に中国戦略を新聞記者さんに語り、大きなスペースで紹介をしてもらうことでした。右も左もわからない状態でしたが、とても良い経験になりました。
仕事人秘録 日本精工名誉顧問、朝香聖一氏(10)
欧州地域でのリストラクチャリングの断行。理屈だけでなく、人と人の心を通わせるて推し進めたとのこと。でも、命懸けだったんですね。
そして、ここでも朝香元社長の持論「製造業は現場である製造と営業が強いこと。現場が師匠であること」を大切にされたんですね。
ただ、「現場」が強すぎると経営方針のトップダウンが出来にくくなるため、経営者達のリーダーシップで両者のバランス調整をされたとのこと。
それで、この頃から、NSKの中期経営計画には「体質改善」と「成長戦略」の柱がストラテジーハウスに立っていたんですね。
仕事人秘録 日本精工名誉顧問、朝香聖一氏(9)
仕事人秘録 日本精工名誉顧問、朝香聖一氏(8)
朝香元社長が55歳になって、突然、関谷社長(当時)からNSKの欧州責任者としての赴任を命じられました。しかし、赴任したくなかった朝香元社長は正月休みに、行きたくない理由をびっしりリポートに書きならべ、お断りし、関谷社長が諦めかけていました。ところが、荒田会長(当時;朝香ご夫妻のお仲人)までが登場し、ついに、欧州に赴任されたとのこと。そんなこと、一社員の私は知りませんでした。
誰にも、「弱点」はあるもんですね。
仕事人秘録 日本精工名誉顧問、朝香聖一氏(7)
「まあ夫婦としてよく持ったなあ」と朝香元社長。営業で毎日午前様、深夜までお得意先の対応、明け方にお風呂と着替えに帰宅する、すごい生活。今でも奥様に感謝とのこと。
そんな朝香ご夫妻は、今年で結婚47年目。あと3年で金婚式を迎えることができそうです、って。
結局、いいご夫婦ですね。
仕事人秘録 日本精工名誉顧問、朝香聖一氏(6)
朝香元社長の売り口上はどこでも「技術のNSKです」とのこと。取引先との信頼関係はアフターファイブだけではできず、部品業界は技術力がものを言い、品質(Q)、コスト(C)、納期(D)の満足度を高め、取引先を心配させないことが最低条件で、徹底的にものづくりを追求して貢献すれば、取引先の責任者は評価してくれますとある。「王道」が出てきて、安心しました。
仕事人秘録 日本精工名誉顧問、朝香聖一氏(5)
朝香元社長でも、若い頃、上司の関谷課長(1994年~第7代NSK社長)から毎週、宿題を出されていたなんて(通称「関谷学校」)。
猛烈な指導は容赦なく、営業一本だった朝香さん、お金の流れは経済の血液であることを認識。財務や管理会計に面白みも。
こんな経験、若い頃には誰しもありますね。私も研究所の所長さんから、毎週、論文の宿題を頂いていたことを思い出しました。
仕事人秘録 日本精工名誉顧問、朝香聖一氏(4)
学生時代にあえて不得意分野に飛び込みご自分を変え、人との関係構築を得意にされたこと。そのことがNSKに入社され、取引先など他者との信頼関係を築く喜びなど営業マンの醍醐味を知るまでになったんですね。今更ながらですが、スゴイ方ですね。
仕事人秘録 日本精工名誉顧問、朝香聖一氏(3)
日本精工(NSK)元社長の朝香聖一氏の仕事人秘録 その3です。
誰にも(?)、若気の至りでの無分別な行動ってあるんだなぁと、変に納得してしまいました。
仕事人秘録 日本精工名誉顧問 朝香聖一氏(2)
創立90周年記念行事で港区青山のSPIRALで開いた展示会で、朝香社長(当時)が「地球には大きなベアリングがついていてそれで自転しているんだぞ」と説明し来場者の笑いを誘っていたとは ― 初回の話、面白かったですよ。
さて、今回の話で「高校までは、引っ込み思案で内気で無口な虚弱体質のか弱い生徒」だったとは、私の知っている社長とは真逆で、ビックリでした。
仕事人秘録 日本精工名誉顧問 朝香聖一氏(1)
日本精工(NSK)、EV発展のために「エネルギー」との関係性を持続可能なものに変えていくと。
日本精工(NSK)はSDGsの理念に賛同。EV発展のためには「エネルギー」との関係性を持続可能なものに変えていく必要があると考えているとのこと。
協業や共同研究で開発を進めている革新的な発電方法や給電インフラについて紹介するほか、未来のモビリティ社会を“支える”技術も紹介するとのこと。
🔶ベアリング組立体験コーナー、組み立てたベアリングはもれなく持ち帰れるとのこと。#NSK #TMS #TokyoMotorShow #EV #SDGs #東京モーターショー #波力発電
明るいニュース、2019年ノーベル化学賞を受賞の旭化成名誉フェローの吉野彰氏の金言
今年は大型台風が多く、気象病がつらいという人の対処法
日本精工(NSK)、受電から駆動までのすべてをタイヤのなかに(世界初)
日本精工(NSK)は、東京大学大学院 新領域創成科学研究科の藤本博志准教授らの研究グループ、ブリヂストン、ローム、東洋電機製造との産学連携により、道路からインホイールモータ(IWM)に直接、走行中給電できる「第3世代 走行中ワイヤレス給電インホイールモータ」を開発し、乗用車クラスの実車で走行実験に成功したとのこと。
走行中に二酸化炭素(CO2)を排出しない電気自動車(EV: Electric Vehicle)は、CO2の排出量を減らす「低炭素社会」の実現有力な解決手段といわれています。一方、EVはリチウムイオン電池(LIB)の充電に伴う利便性の課題や、大量の電池を生産するために必要な資源量に対する懸念などがあり、少ない電池搭載量で効率的に走ることが可能なEVが求められています。その対応の一手段として、走行中のEVにエネルギーを送る「走行中給電」が注目されています。
世界で初めてEVの駆動装置であるモータ、インバータ、そして走行中のワイヤレス給電の受電回路をホイール内に収納、高出力化を実現し、信号機手前の路面にのみ設置したスマートシティが実現された場合、EVのユーザは充電の心配をすることなく移動できるようになり、EVの利便性が飛躍的に高まるとのことです。