日本精工(NSK)、受電から駆動までのすべてをタイヤのなかに(世界初)
日本精工(NSK)は、東京大学大学院 新領域創成科学研究科の藤本博志准教授らの研究グループ、ブリヂストン、ローム、東洋電機製造との産学連携により、道路からインホイールモータ(IWM)に直接、走行中給電できる「第3世代 走行中ワイヤレス給電インホイールモータ」を開発し、乗用車クラスの実車で走行実験に成功したとのこと。
走行中に二酸化炭素(CO2)を排出しない電気自動車(EV: Electric Vehicle)は、CO2の排出量を減らす「低炭素社会」の実現有力な解決手段といわれています。一方、EVはリチウムイオン電池(LIB)の充電に伴う利便性の課題や、大量の電池を生産するために必要な資源量に対する懸念などがあり、少ない電池搭載量で効率的に走ることが可能なEVが求められています。その対応の一手段として、走行中のEVにエネルギーを送る「走行中給電」が注目されています。
世界で初めてEVの駆動装置であるモータ、インバータ、そして走行中のワイヤレス給電の受電回路をホイール内に収納、高出力化を実現し、信号機手前の路面にのみ設置したスマートシティが実現された場合、EVのユーザは充電の心配をすることなく移動できるようになり、EVの利便性が飛躍的に高まるとのことです。