高品質”日本ブランド”の太陽光パネルを再び世界に
太陽光発電機器の世界トップ10社のうち9社、風力発電機(タービン)では世界トップ15社のうち8社が中国企業。中国では電気自動車の中核技術である車載用蓄電池の分野に注力。これから本格的に立ち上がる蓄電池の市場でも同じことが起こるのではないかと予想されています。一方、日本勢の京セラ、パナソニックなどは太陽光発電のパネルの性能では中国勢を上回りますが、部材が高く複雑な製造工程のため、コストが中国勢より3~5割高く苦戦しているようです。
かつて、日本企業が世界を先導した2000年代、シャープが2006年に世界1位でしたが、太陽光関連機器の日本国内生産額は2018年度には1兆7322億円で、ピーク時の2014年度の半分まで減少しているとのことです。
とはいえ、太陽光パネルは量産が本格化してからの歴史が浅く、劣化した太陽光パネルのサンプルが少ないため、「耐久性」を調べる加速度試験の手法なども定まっていないとのこと。2000年以降に太陽光発電を急速に導入したドイツでは太陽光パネルが故障しはじめているとのこと。日本でも今後は故障するパネルが増えると予想されています。このような状況下、日本勢が「耐久性」という新たな競争力で世界のトップに立てば、高品質の日本ブランドの太陽光パネルが再び世界的に注目されることと思います。