未知の大災害で生き残り、生活に必要な産業復興のために、「減災意識改革」「リスクの正確な把握」「厳しい条件での訓練と備え」に取り組むトヨタグループ企業のジェイテクトさん
ジェイテクトさんが進める「家庭減災」。まずは社員の自宅や家族の被災リスクを正確に知ることを第一歩として、会社が社員を本気で支援し、社員の自宅ごとの「減災カルテ」を発行している(日本国内初の試み)。
同社は野村総合研究所と共同で「内閣府中央防災会議」のデータ、シミュレーションシステムを活用し、減災カルテの「あなたの自宅付近のリスクマップ」のページは自宅の周りが赤、黄、青、白で塗られ、様々な縮尺で揺れ、液状化、津波浸水のリスクが一目で分かるようになっているとのこと。そして、住宅の構造や建築年次、減災項目の有無などを選ぶと、「揺れ」「液状化」「屋内被災」「火災延焼」「断水」「道路寸断」など九角形の危険度ランクのチャートまで見ることができるとのこと。
同社は東海、関西、四国に生産拠点が多く国内に約60拠点あり、「南海トラフ巨大地震」の被害は計り知れないと考えています。そして、職場減災に終始したべき論の羅列という絵に描いた餅のようなBCPマニュアルではなく、社員の家庭、個人の減災(家庭減災)からはじめた点に、人間を大切にする企業姿勢と減災への本気度の強さを感じました。